ジャズダンスとは?Dance

ジャズダンスってどんなダンス?

よく「ジャズダンスってどんなダンスですか?」と聞かれます。

一言で言えば「形にとらわれず、喜怒哀楽すべてを表現できるダンス」です。
型にハマっていないという点では、「ダンスの中のダンス」と言えます。

バレエの優美な上品さと、ヒップホップの自由でリズミカルなダンスの中間、まさに体全体を使った表現豊かな自由なダンスと言えます。

実際に、宝塚歌劇団や劇団四季の演目で披露されるダンスの大半はジャズダンスです。
東京ディズニーランドのアトラクションダンスもジャズダンス。
安室奈美恵やジャニーズ、ちょっと真剣に踊る時のAKB48もジャズダンス。
多くの歌手のバックダンサー達が踊っているのも実はジャズダンスです。
いわばメディアに登場している私たちが普段目にしている大半のダンスはジャズダンスなのです。

もちろんバレエ系のテクニックを重視した「バレエジャズ」もあれば、リズム感を重視した「ヒップホップジャズ」もあります。でもジャズダンスを中心にバレエ寄りか、またはヒップホップ寄りかという感じでしょうか。

ジャズダンスは、「バレエ」のテクニック、バランス、柔軟性、ターン、ジャンプと、「ヒップホップのリズムどりやスピード感、テンポの良さ、それら全てを融合させた上に「表現力」を加味した「総合ミュージカルダンス」とでもいうべきでしょうか。

ある意味、正反対なことを両立することも多くて結構大変です。
でもそれだけジャズダンスは自由度が高い。表現方法も自由自在。自分の個性や人間性をダンスの振りで表現しやすい。大変で奥が深いけど、自由だから面白い!
だから、一度ジャズダンスを始めた人はハマってしまう方が多いのでしょうね。

ジャズダンサーにとってのバレエレッスンの大切さ

“ジャズダンサーはバレエレッスンを受けると格段に上手くなる”

ジャズダンスのレッスンを重ねているとある時期に、もっとターンをうまく回りたい、格好良いポーズを決めたい!リズムに合わせて踊るだけでなく、もっと表現したい!と思うようになります。こんな時に最適なのがバレエのレッスンを始めてみることです。

バレエは基礎練習、バーレッスンを中心に、体の軸(芯)をしっかり作り、その軸を中心にターンや全ての動作が成り立っています。まさにその軸を作るための日々のレッスン。バレエダンサーが床や空中で何回転もターンが出来るのは、体にきちんと軸が出来上がっているからコマのように安定して回転できるのです。
そしてバレエには「このようにポーズを取れば綺麗に格好よく見える」という基本となる「型」があり、その型を身に付けるための日々のレッスンなのです。
バレエは「軸」を中心として、きちんと「型」に収める。そして常に首や手足を長く、姿勢よく見せるように「伸びる」動作が基本となります。

基本に忠実なその振りは、安定感があり、見ていてとても綺麗に見えるのがバレエの特徴です。

従って、ジャズダンスを身に付けつつある初級~中級ダンサーはぜひバレエレッスンにも参加して、「軸」と「型」を身に付けることで、上達に拍車をかけることが出来ます。

もっと詳しく! 何故ジャズダンサーにバレエが必要なの?

それは、バレエはダンサーとしての身体のポジションをキメるために有効だからです。通常、両手を高く上に上げると、肩も上がるものですが、バレエの場合、両手を高く上げても、肩は下がっています。人間の美的センスでは、両手を高く上げて、両肩も上がってしまうと、何故だか見苦しく感じるようです。恐らく、両肩が上がる事で、胸が広がらず、上半身が狭く見えてしまうからだと推測します。また、足においても、せっかく両手を高く上げ、胸を張って立てたとしても、その足の膝が伸びず、膝がぽっこり前に出て、足元が日舞のように内股になっていては、やはりおかしいものです。胴体や腰や肘、膝、全て人から見ていて、美しいとかカッコ良いと思わせるボジションがあるのです。ここで言うダンサーとしての「型」とは、そう言う類いのものです。

仮に身体能力がとても優れているダンサーがいるとして、力強いんだけど、でも何だかカッコ良くないのよね~と思う時、そのほとんどが身体のポジションが違っている為です。それらのポジションは、実際にジャズダンスで振り付けされる時や、ジャズダンスを踊っている時には、意識してはいけないものです。無意識にそのポジションに身体の各部位があり、振付師の意向次第でどのようにでも変化させなくてはならない事は言うまでもありません。かつて多くの日本人ダンサー達は、それを生まれつきの体格の違いとか、生まれつきの骨のつき方だから、と説明されていましたが、実際には、インストラクターの正しい指導と、各個人の努力で、正しい姿勢で綺麗に美しく見せることは、それほど困難が伴うものではありません。

バレエダンサーはジャズダンスを上手く踊れない!?

“バレエダンサーはジャズダンスのレッスンを受けると表現力が身につく”

ジャズダンサーはバレエのレッスンを受けることで上達が早まります。しかし逆にバレエダンサーがジャズダンスのレッスンを受けるといきなり大きな壁が立ちはだかるようです。

バレエダンサーは体のバランスが崩れる振りやポーズを、すると身体にとても違和感を感じます。
徹底的に軸を中心に回転し、ポージングを型に収めるという鍛錬を身に付けてきたバレエダンサーにとって、その軸をあえてズラす、型をあえて崩すということは大変な違和感を感じるようです。また、普段クラシック音楽で踊るバレエダンサーは、ジャズダンスの軽快なリズムやビートに乗るという経験が少ないので、「リズムどり」に苦労する方が多いようです。

ジャズダンスは、冒頭に説明したように、「形にとらわれず、喜怒哀楽すべてを表現するダンス」。したがって、その感情表現のためには、時にバランスをあえて崩して振りを見せることが必要になってきます。
たとえば日常生活で怒っている時に、怒るポーズや体重のかけ方、「型を決めて怒る」人などまずいないはずです。軸も型もバランスも全てひっくり返して、「感情的」に行動するのが喜怒哀楽というものです。それを表現するのがジャズダンスという訳です。

宝塚や劇団四季など、ストーリー性のある物語やミュージカルには、自由な感情表現が出来るジャズダンスが必要不可欠なのはそういう理由があるからなのです。

あるバレエダンサーに聞いたところ、ダンスミュージカルにゲスト参加した時に、演出家の先生から「君の踊りはつまらない。この舞台に必要なのは体の奥からにじみ出る表現力。大切なのは君自身の人間性だよ。」と言われたそうです。
型通りのバレエの経験が一切通用しない世界がダンスミュージカルの世界にはあったのだそうです。

ジャズダンスは基本を重視しつつも、自由な喜怒哀楽を表現するダンス。だから人の心を魅了できるといえるでしょう。

ヒップホップの基本は「下へのリズム」と「崩し」

“ヒップホップダンサーは早めにジャズダンスの門を叩いたほうが良い”

最近人気のヒップホップは、体の軸やバランスをあえて積極的に「崩す」方向に振りを導いていくことで成り立っています。またリズムの取り方は基本的に下方向に脱力するように刻むのが特徴。バレエの「上へ上へ」とは逆に「力強く下に」というのが特徴です。

バレエの特徴である「軸でバランス」、「型」、「上に伸びる」に対し、ヒップホップの特徴は「バランスをあえて崩す」「力強く下へリズム」と正反対であり、バレエダンサー、ヒップホップダンサーが共に双方のダンスを苦手にすることが多いのも頷けます。

ヒップホップは力強いリズム感とテンポの良さ、ファッション性、比較的短期間で上達するという特徴も手伝って、最近、若年層にとても人気があります。
子供たちが格好良くキメて、かわいく踊る姿がヒップホップブームの火付け役です。

しかし、あえて軸をずらし、バランスを不安定にするダンスのため、軸を中心に綺麗にターンを決めるヒップホップダンサーはほぼ皆無です。
また、ヒップホップを構成する「振り」のバリエーションは決して多くはなく、あえて不安定な体の配置で振りが構成されることが多く、必然的に綺麗には見えにくいため、ハイスピードやアクロバティックにしたり、ルーズなファッションで体の線をあえて見せずに大雑把に見せたり、実力を大人数の迫力でカモフラージュしやすい傾向があると言えます。

ヒップホップダンサーの皆さんには、今後よりダンスの上達を考えるなら、早めにジャズダンスのレッスンを経験することをお勧めします。ジャズダンスの基本(身体の中心軸となる体幹の使い方を鍛錬する)をきちんと習得することで、ヒップホップダンスが一段と上達することは間違いありません。

ジャズダンスはミュージカルダンス

バレエの優美さとバランス感覚。そしてヒップホップの自由さとリズム感。その良いところをうまく融合させたのがジャズダンスです。
宝塚歌劇団や、劇団四季の演目において使われているダンスがジャズダンスであることは紛れもない事実です。

今の若い方には、ダンスジャンルの壁はだいぶ無くなって来ているようですが、どうも、教える側の先生達やスクール側が、相変わらず壁を創り合っているように感じます。
バレエもヒップホップもとても楽しく、そして上達しがいのある、やりがいのあるダンスです。

浦辺スタジオでは、今までバレエをやっていた人でも、ヒップホップをやっていた人でもどなたでもウェルカムです。バレエダンサーやヒップホップダンサーにとって必要なジャズダンスは何か?を考えて、一人一人に必要と思われる指導を行います。
もちろん初心者の方も大歓迎です。浦辺スタジオのレッスン生の大半はダンス初心者として始めた方々ばかりです。

どんなダンスでも、やっている自分が楽しくて、そして見ている人の心を震わせるダンスをするのが最終目的です。それを実現するためには、ダンスのジャンルなど関係ないのですから。

是非お気軽に浦辺スタジオの門を叩いてください。きっと楽しくて新しい、かけがえのない経験になるはずです。

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