ご挨拶Message

浦辺 日佐夫

「ダンスで言葉を伝えたい」

日本初のプロダンサーとして、日本のジャズダンス界、テレビ界を半世紀以上牽引し、演出・振り付けで数々の名作品を創り上げてきた浦辺日佐夫の「信念」です。

言葉は通じなくても、ダンスは世界中の人の心に通じます。
ダンスは歌や演劇と異なりセリフもなく、抽象的で理解しにくい部分がありますが、私は「ダンスで想いや感情を観ている人に伝えたい」と考えています。

ダンサー(演じ手)一人一人が舞台上でセリフを発しているが如く、いえ、言葉以上の「想いや感情」を観客に理解されれば、より作品に深みが増し、感動も数倍に膨らむと信じます。

ダンスは本当に素敵です。踊ることの楽しさを多くの人に伝え、踊る喜びを一緒に味わいたい。その想いで1966年、浦辺日佐夫ジャズダンススタジオを設立し、現在にまで至ります。

私が長年教えているのは、「ジャズダンス(Jazz Dance)」。
ジャズダンスって何?という方も多いと思いますが、宝塚歌劇団や劇団四季、東京ディズニーランド、歌手のバックダンサー達のダンスはほぼ全てジャズダンスと言っていいでしょう。今や、ミュージカル、舞台、テレビ、テーマパークでは欠かせないダンスとなっています。

最近ブームとなっているヒップホップやストリートダンスも元はジャズダンスから派生したダンスです。基礎であるジャズダンスをきちんと体得すると、それらのダンスも飛躍的に上達します。

浦辺スタジオでは、レッスン生のダンス経験、レベルに合わせてきめ細かく指導をしています。初心者の方もダンス経験者の方もぜひお気軽にジャズダンスの楽しさを体験しに来てください。

私がレッスン生への指導で何よりも大切にしていることは、純粋に「踊る楽しさを味わう」こと、そして「自分を表現し、観ている人にそれを届ける意識で踊る」こと。

これは私が行きついたもっともダンスが上達する考え方で、当スタジオのインストラクターにも一貫して伝えていることです。

ダンス技術だけではない、楽しく踊ることと、踊り手の個性と感情をきちんと表に出せてこそ観ている人を魅了するダンスとなるのです。

不思議と同じ曲、同じ振付で踊っても、人が変わると全く受ける印象や感動が違います。作り手の意図と、ダンサーの個性、そして曲がうまく合わさった時に、観ている人に大きな感動を与えることを私は長年の経験で知っています。

また、ジャズダンスは単なる「運動」ではありません。想いや感情を表現するために必要な動き、いわば「芸術」です。
踊り手が感じるまま思うままにダンスの振りを通して自分を表現する。それらをすべて表現しようとすると、結果的にとても「いい運動」になるのです。
表情も豊かになり、ダイエットや美容、ストレス解消にも大変効果的です。

私が最も大切に考えている「振付理念」、それは観客の目線、観客の立場に立って作品を創ることです。これは私の振付の原点として経験、キャリアから生まれ培ったノウハウです。このノウハウは誰にも真似ができないでしょう。
今後もこの基本(原点)を忘れずに、浦辺日佐夫独自の振付に励んでまいりたいと思います。

当スタジオでレッスンを重ね、舞台への出演、ミュージカルなどのオーディションにも参加できる実力を身につけていただければと思います。

子供さんから、シニアの皆様まで、ダンスに興味がある方はどなたでもまずはスタート。気軽にレッスンに参加してみてください。きっと人生の新しい楽しみが見つかるはずです。

2012年7月
浦辺 日佐夫

内重 のぼる

「浦辺日佐夫が創った作品をより観客の心に届けるためにはどうすればよいか?」

普段のレッスンの時からこのことを念頭に、実際に演ずる踊り手に指導をしております。
「技術」だけでは人に感動を与える作品にはならない。

「ダンスで言葉を伝えたい」それが浦辺日佐夫の信念です。
ダンスで言葉を伝えるということは、ダンスの技術だけではない、登場人物になりきる「演技力」(表現力)が必要です。
踊り手全員が全ての場面で何を伝えるかを理解し、ありのままの自分の個性を重ね合わせて自然な表情と動きで表現することが大切です。その個々人の心ある演技、個性の積み重ねが言葉になり、作品に深みをもたらし、観客の皆様の心に届くドラマになると信じ、今まで懸命に指導をしてまいりました。

最近のダンスは、スピード感やキレ、力技を競っているような気がしてなりません。確かにそれぞれ「スゴイ技」だと思います。しかしそれはダンスや芸術とは異なる「競技」に近いものなのではないかと感じます。
スゴイ!と思っても心は震えない。長時間見ているとすぐに慣れてしまう。私は長年多くの舞台に出演し、そして観てきましたが最近のダンスはただ目まぐるしいだけで、演じ手の個性や魅力が出ない分、スピードや力に頼っている。観ていて心を揺さぶられるような感動する作品が極端に減ってきている気がします。人は「興奮」すると歓声を上げますが、「感動」をすると息を飲むものです。最近の芸能界は見た目やパフォーマンス重視で、歓声や反響はあっても「感動」はほぼ皆無。いかにも商業的なんですね。

ダンスは身体を作る基礎レッスンやテクニックの鍛錬はもちろん大切ですが、何よりも、その人しか持っていない唯一無二の個性、素直な心が大事であるということを伝えていきたいと思っています。それぞれが持っている自然で嘘のない心の動きを舞台上でもプライベートでも出せば良いだけなんですけど、それをありのまま教える人が今の日本にはいつの間にかいなくなってしまいました。

観ている人に感動と勇気を与える素晴らしい舞台作品とダンサー(踊り手であり役者)が育っていって欲しい。
ダンスは、人格形成そのものです。人生そのものに通じることではないでしょうか。私のそんな思いが今の人の心に少しでも残っていれば幸せです。

私は宝塚歌劇団で数多くの舞台を経験し、歴代最長の7年間、月組でトップスターを担ってきました。そして宝塚引退後、東宝の命運をかけてのミュージカル「風と共に去りぬ」の「スカーレット」役に抜擢され、ブロードウェイの一流の外国人ばかりのスタッフの中、「ジョー・レイトン」という世界最高の演出・振付家の指導を受けました。
彼は、女優の良いところを引き出して徹底的に追及します。毎日ただ言われるままに走り続けた厳しい2年間の稽古でした。

あれ以来、私は人間の見方、踊りの見方、物事のとらえ方などあらゆる面で自然に変わってきました。
歌・ダンス・芝居、すべて芸術の根本は一緒なのです。

今の若者たちは何をさせてもそこそこうまく事をさばきます。器用なんですね。マニュアルに従う方が楽だし、怒られないし、安心だから枠からはみ出せない。その人が本来持っている面白さ、魅力が隠れてしまい、せっかくの個性が埋もれてしまうのはもったいない気がします。
私は芸事を通じてその人の持っている個性を引き出すことをいつも考えながら教えてきました。人は一人ひとり身体も違えば性格も違います。個性を生かすことでその人は魅力的に輝きます。
今の世の中、簡単で便利で早いことが良しとされる時代になり、使い捨ての世の中になっています。人間の考え方も同じようになってしまった気がします。
私の言っていることは世の中とは正反対。世の中の移り変わりにとらわれず、自分の信念をしっかり持ち、自分の持っている素直な自然な心を大切にしてほしいと思います。

特に小さい子供には、親が気を付けてやらねばならない。勉強ばかりが能じゃない。その子が本来持っている個性と魅力を引き出してあげることがその子にとって一番の幸せ。きっと自分の楽しみを見つけながら勉強するほうがイキイキとした子供になると思う。未来ある子供たちの為に、私が出来ることは何なのか。私が日々考えていることです。

お子さまや初心者の方から、ジャズダンスをしたことがある方まで、浦辺スタジオで本当の自分を表現しつつ、素晴らしい舞台作品に参加してみませんか。きっと新たな発見があると思います。
もちろん、美容と健康のため、ダイエットのためにジャズダンスを、という方にもぜひおいでいただければと思います。レッスン生たちは、実年齢よりも5~10歳若く見える人ばかりですし、ダンスを始めて体重が10キロ落ちた、お肌のツヤが良くなった、健康で疲れにくくなった、という方が多いようです。楽しみながら美しくなりましょう。

皆様にお会いできることを心から楽しみにしています。

2012年7月
内重 のぼる

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